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抵当権の真の目的

テレビやニュースなどでも、「差し押さえ」という言葉はよく使われますから、なんとなくその意味を知っている方は多いのではないでしょうか?

 

よく見るものとしては、市の職員などが税金を滞納している人の家に乗り込み、家財道具などを差し押さえるというシーンでしょう。

 

住宅ローンを滞納した場合も似たような事が起こるケースがあります。

 

住宅ローン債権者が裁判所に競売の申立をした場合です。

 

申立がされると、担保とされている不動産(自宅)は差し押さえられてしまうのです。

 

自宅(不動産)が差し押さえられると、不動産登記簿には「差押」と記載されます。
この記載をすることを差押え登記といいます。

 

では、住宅ローンの滞納により自宅を差押えられてしまった場合、どうすることもできないのでしょうか。

 

差押えとその対処法について、詳しく説明していきます。

住宅ローンを滞納した場合にされる差押え

債権者が競売を申し立てると、受理した裁判所は差押え手続きをします。

 

差押えが完了したら、債務者に対して「不動産競売開始決定」の通知を送ります。

 

お手元にこの通知が届いた場合、すでに不動産登記簿には「差押」という文字が記載されています。

 

差押登記

 

差押えされているかどうかは、ご自宅の登記簿謄本を取得すればわかりますが、差押されてしまうと、自宅を勝手に売ることや譲り渡すことはできません。

 

自分の所有する不動産にもかかわらず、手出しができなくなります。

 

「知り合いや親族が自宅を購入してくれる!」なんてことがあったとしても、差押えがされている場合には、「知り合いは所有権を得ることができない・・・」
なんていう事もあるのです。

 

逆に、不動産を購入する場合には、登記簿謄本を取得して「差押」の記載があるかどうかをチェックしておく必要がありますね。

 

差押えはその権利がある者だけに限られる

 

差押えは、権利がある者だけに限られます。

 

例えば、住宅ローンを組んでいる銀行などです。

 

住宅ローン契約をする際に、債権者である銀行などは貸したお金を担保するために抵当権を設定します。

 

この「抵当権」に基づいて差し押さえができるのです。

 

抵当権が設定されているかどうかは、法務局で不動産登記簿を取得すれば確認ができます。

 

登記簿謄本

 

そして、債権者は、「この債務者はもう返済できないだろう」と判断すると、抵当権を設定している(担保となっている)不動産を売却して、その売却代金をローンの残債にあてたいと考え、競売の申立を行うのです。

 

この申立を受けて裁判所は差押えの手続きを実行し、目的の物件が売却されないようにします。

 

なお、場合よっては、目的の物件には他にも別の債権者によって抵当権が設定されているケースもあります。

 

抵当権

 

この場合、別の抵当権を設定している債権者も、自分の債権(貸しているお金など)のために担保した同不動産を売却などしたいところですね。

 

しかし、抵当権を設定している債権者であろうと、差押えされた物件を勝手に売ったりすることはできません。

 

差押えされた際の対処法

 

差押え登記を取り消すことができるのは、競売の申立をした債権者に限られます。

 

そうだとしたら、「このまま競売されるのを見届けるしかないのか」と思われるかもしれませんが、競売以外の方法で対処ができます。

 

それが任意売却です。

 

申立をした債権者の同意を得ることが前提ですが、競売よりも高く売れる可能性や早く売れる場合には、債権者も同意してくれます。

 

なお、一般的には競売よりも任意売却の方が高い価格で売れますので、比較的には債権者も協力的です。

 

オーバーローンの場合には、債務者にとっても任意売却で高く売れた方がメリットですね。

 

オーバーローン

 

少しでも高く売れれば、それだけ残りの債務を減らすことができるからです。

 

ただし、競売手続きが進んでいる状況で任意売却へ切り替えて売ることは、時間的にもギリギリですし、債権者との交渉も含めると素人では難しいと言えます。

 

任意売却の専門業者と連携している弁護士に相談して、対処してもらった方がいいでしょう。

 

任意売却の専門家に無料で相談できる

差押の登記の抹消

任意売却にしろ、競売にしろ、最終的には購入者が決まれば、差押登記を解除することになります。

 

任意売却の場合には、申立をした債権者が裁判所に対して差押えの取り下げを行います。

 

これを受けた裁判所は、差押登記の抹消手続きを行います。

 

また、競売の場合には、買受申出人の中から落札者が決まって手続きに入ると、裁判所は差押登記を解除するために手続きを行うことになります。