このエントリーをはてなブックマークに追加  

競売物件情報でチェックすべき点

売却基準価額とは、不動産の売却を検討している方なら、知っておかなければならない専門用語です。

 

売却基準価額とは裁判所が決める価格のことです。

 

売却基準価額

 

そもそも、不動産の評価方法は裁判所が決める売却基準価額を除いて5つもあります。

 

まずは5つの評価方法とその担当を確認しておきましょう。

 

・国土交通省が出す公示価格
・都道府県が出す基準地価
・国税庁が出す路線価
・市町村が出す固定資産税評価額

さらに、別に「時価(実勢価格)」(実際に売買された価格)があります。

 

いろいろとありますが、場合によっては、5つ異なる価格となることがあるのです。

 

例えば、Aという家があるとします。

 

公示価格だと1600万円
路線価だと1800万円
時価だと2000万円

 

評価方法が異なると、同じAという家でも価格が変わるのです。
(5つの評価額を比べると時価が一番高くなります)

 

そのため、裁判所が競売物件の価格を決める際には、これらの評価をもとに「売却基準価額」を決定します。

 

この売却基準価格と他の評価額の違いについて、具体的に説明していきます。

競売の評価額は市場評価よりも低く評価される

競売の際に裁判所が決める「売却基準価額」ですが、市場の価格(時価)よりも低くなることがあります。

 

そのため、よく「競売物件は安い、お買い得」などと言われます。

 

裁判所が決める価格がなぜ市場価格よりも低く設定されるのというと、
競売という様々な特性が考慮されて減価されることになります。

 

競売物件の特性については、下記のようなことがあげられます。

 

・売主(所有者、債務者)の協力的でないケースが多い
・競売物件という抵抗感
・内覧制度はあるものの、あまり利用されず、買受申出人が物件の内覧ができない
・リフォームなどがされず、そのまま引き渡される
・落札した場合、売却代金を1か月以内に一括で支払う必要がある
・買受人は売主(所有者)に対しての明け渡しなど、直接交渉しなくてはいけない(法的手続きで明け渡しを求めるケースもある)

競売への抵抗権

 

このような事情があることから、市場評価(時価)よりも低く評価され、結果的に市場よりも安く取引が行われているわけです。

 

また、減価率については、各地によって異なりますが、概ね約50%前後(都内は30%)とされているケースが多くなっています。

 

競売については、少し前の話をすると、「最低売却価額」という制度もありました。

 

裁判所が決める最低売却価額よりも上の金額を設定して入札しなければいけないという決まりです。

 

しかし、この制度だと、市場の価値よりも高い価格が設定されてしまうケースも出てしまうのです。

 

入札件数も少なくなり、競売取引が不成立に終わるなどの問題もあり、現在の「売却基準価額制度」に変更されたわけです。

 

「売却基準価額制度」で入札者が増えた

 

この制度での建物の価格の基準は、「売却基準価額」となります。

 

既に説明したとおり、競売で基準となる価格を決定するのは執行裁判所です。

 

裁判所が調査を行い、評価書に基づいて定めています。

 

そして、以前の制度と大きく異なる点が、基準価格を20%下回る価格でも入札が可能となったことです。

 

競売の最低入札額は低くなり、入札者が多くなりました。
競売取引が不成立に終わるという問題も解消されたわけです。

落札

 

なお、この20%減した価額のことを「買受可能価額」といいますが、これも公示されます。

 

競売取引を検討されている場合はチェックしておきましょう。

住宅ローン債権者は裁判所の基準価額を知りたい!あえて競売を進めることも!

債権者に任意売却を申し出ても、なかなか応じてくれず、「任意売却ではなく競売の方向で進めている」というケースも中にはあります。

 

これは、その建物がいくらで売れるのか?を債権者がきっちり見極めたいからです。

 

見極めるために債権者が参考にするのが、売却基準価額です。

 

ですから、「競売の手続きを一度進めてから任売を検討しましょう」なんてことを言う担当者もいます。

 

担当者にしてみると、任売で進めるとなれば上司や会社での決済を取らなくてはいけません。

 

裁判所が基準価格を示してくれれば、その基準より高く売れるのであれば、「任売手続きを進めて良い」という承諾を得やすいというわけです。

 

「どの方法で売れば、より多く債権を回収できるか?」

 

これは債権者にとっては重要です。

 

この判断をするうえでも非常に重要となるのが売却基準価額なのです。

 

債務者としても、このような事情を理解したうえで任意売却の交渉をすると、スムーズかもしれません。

 

任意売却の専門家に無料で相談できる