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遺言書で愛人に財産を残しているケース

愛人問題もよくあるケースの一つです。
お葬式にいきなり現れて、「私にも相続権があるわ」、更に丁寧に遺言書まで用意してきたら…
大混乱となるでしょう。
ではこのような場合にはどうなるのか?

 

そもそも、亡くなった方に妻子がいる場合、愛人には相続権はありません。
つまり、相続人である妻や子を対象として、民法に規定されたとおりの分配がされることになります。

 

しかし、仮に遺言書で「愛人に全財産を渡す」などとされていたら!
原則としては遺言の内容にそって相続は行われます。
ただし、相続人である妻や子には最低限の遺産を相続する権利があります。
これを遺留分といいますが、この遺留分を愛人に主張することで遺産を確保できます。

 

え?最低限の遺産だけ?結局は愛人にも分配されるってこと?
不倫していたのに?納得がいかない!
そう思われることでしょう。

 

さて、そもそも妻子がいるのに不倫していた場合、もちろんそれは問題になります。
「公序良俗」という言葉があります。
この意味は、社会での秩序や道徳観念という意味です。
では、不倫はこの公序良俗から考えると正当なものなのか?
違いますね。

 

不倫は公序良俗に反した行為だとされます。
つまり、愛人という関係は公序良俗に反した立場であり、保護する必要性はありません。
すなわち、愛人へ全財産を渡すという内容は無効となります。

 

また、愛人に対しては、夫の死亡後であろうと不法行為に基づく損害賠償請求ができます。
精神的苦痛を味わったなどを原因として慰謝料の請求が可能となるのです。
これは相続とは関係のないものですが、本妻がいる以上は愛人の立場は弱いということです。

 

ただし、愛人と言えども亡くなった方と長年連れ添った、生活を支えていたなど、故人の支えとなっていた場合にはこの限りではありません。
この場合は、内縁の妻という問題となってきます。
では、内縁の妻というケースを見ていきましょう!

内縁の妻の扱いはどうなるのか?

内縁の妻とは?
分かりやすくいうと事実婚の状態であり、婚姻届を出していないものの共同して生活している実態がある男女関係を内縁関係といいます。
そして、この内縁に関してはできるだけ婚姻届を出している結婚と同様の保護を与えるということになっています。

 

では内縁の妻について考えていきますが、妻子がいる場合の内縁の妻の立場とは?
内縁の妻には相続権はありません。
つまり、相続人に内縁の妻は含まれず、相続の対象者は妻子となります。
ただし、遺言があった場合にはこの限りではありません。

 

 

遺言書では、他人に対して相続を渡す事が可能となります。
しかし、本来の相続人の遺留分(最低限確保される遺産)については、遺言書をもっても侵害できません。
もし遺留分を無視した遺言書であれば、相続人は内縁の妻に対して遺留分減殺請求を行ってください。

故人に妻や子がいない場合はどうでしょうか?

この場合には内縁の妻は特別縁故者として財産分与請求を家庭裁判所に申し立てることができます。
さまざまな事情を考慮して財産分与が認められるかどうかが判断されます。

 

以上が一般的な見解となりますが、逆に愛人や内縁の妻に遺産を残したいと考えるのであれば、愛人に対しては贈与という形で生前時において対処しておくべきでしょう。
また、内縁の妻に対しては、子などの相続人の遺留分を侵害しない範囲での遺言書を残すべきでしょう。
相続人と愛人や内縁の妻がトラブルとなるケースは多くあります。
しっかりと対策を立てておくべきです。

 

特に内縁の妻がいるというのは相続に関係してきます。
問題が起こる確率が高くなります。
当事者同士の話し合いも感情が入ってしまうため、冷静に進まず難しいものとなるかと思います。
このような場合には専門家などの第三者を間において、すみやかに解決してもらうのが望ましいでしょう。

 

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