ゴミ集積場をどこにする?自治会の問題なの?ご近所さんと険悪になった事例

私の友人咲子さんが半年前に引っ越しをしました。

私も引っ越しの手伝いに行ってきましたが、とてもすてきなお家が50軒くらい建っているのです。

新興住宅地でどれも新しく、デザインも様々。一軒ずつお宅拝見をしたいくらいでした。

もちろん咲子さんの家も白を基調にしたとても明るく広々とした空間が解放的で、もう「うらやましい」のひとこと。
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引っ越しからひと月が経った頃咲子さんから電話があり、「その後どう?ご近所さんとも仲良くなれた?」と尋ねたところ、何やら元気のない様子。

話しによると、咲子さんの家から3メートルほどのところに住宅地の自治会のごみ集積場があるというのです。

ゴミ収集日が週に3回あり、その日には周辺の25世帯のごみの散乱と悪臭に悩まされるというのです。

ゴミ問題

ゴミ出しのマナーを守れない人が多く、「今でさえ大変なのに夏場は一体どうなるのだろうと考えたらドンドン心が落ち込んでいくの。」と泣き出したのです。

確かに臭いがひどいと窓も開けられないでしょうし、洗濯物や布団だって干せませんしね。

大きな夢を抱いて新しい家に越したでしょうに・・・。

「自治会には相談したの?」

「自治会や近所の方にももちろん相談したのよ。集積場を持ち回りにできませんかって。でも・・・。」

 

「でも・・・?」

「でも、自治会の副会長の斉藤さんが『中村さん(咲子さん)は近くにゴミ集積場があるのを知ってそこを買ったんでしょう。その分安くなっているんじゃないですか?』と言って断固反対って感じなの。主人も相当頑張ったんだけど聞いてもらえなくて。」

「他の方はどうなの?」

「それが悪いことに会長さんが病気で退任されて斉藤さんが会長になってしまって、私の『持ち回り』案を議題にしたくても拒否されてしまうの。だから話し合いができなくて。」

「他の住民の方とは話したことないの?」

「『たいへんだよね』って言ってくれる人もいるけど。」

「だったら会長さんに働きかけるより、先にご近所さんと話してみたら?みんなが『持ち回りでいいよ。』って言ってくれたら何とか会長さんも動かせるんじゃないの?」

咲子さんの気持ちわかります。

私も自治会活動頑張ってますから。

どう解決したらいいのか?

近所トラブルってなぜか異常にもつれてしまうことが多いんです。

よくよく話し合ってお互いに譲り合っていかなきゃならないところもあります。

難しいんですよね。

急ぎ過ぎてもいけないし、丁寧に話し合いを重ねなければなりません。

このようなトラブルで自治会を脱退したり、引っ越していったりということも少なくないのです。

ところが咲子さん、「でも、もうそんなエネルギーないよ。」と振り絞るように言うのです。

咲子さん、それでいいの?

あなたも大きなローンを背負って他に引っ越しちゃうの?

私の事じゃないけど、そんなの嫌だな。

「だったら・・・」

余計なお世話虫がムズムズしてきて、「私も一緒にご近所を回ってあげる。」と言ってしまったのです。

本当にお節介なんだから私・・・。

電話から1週間後、ご近所の方と話し合いをするため、咲子さんの家を訪ねました。

1軒1軒お邪魔する予定だったのですが、そこには近所の方々が既に集まってくださっていました。

しかし、斉藤さんの姿はありませんでした。

「話し合いなんてくだらない。」と一蹴されたとのこと。

咲子さんは唇を噛みました。

1件のみ話し合いに参加しないケース

でも、そこには心強いことに話を聞いた別のゴミ集積場の隣に住むという吉田さんとおっしゃる方が駆けつけてくださっていたのです。

そして集積場に隣り合わせて生活する大変さを話してくださったのです。

吉田さんも何とかこうした問題を解決したいと考えていたのです。

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それぞれの意見を出すうちに「中村さんだけに負担を押し付けるのは申し訳ない。何とか皆で協力したい。」という思いが皆のなかに湧き起ってきました。

ゴミ集積場を移動させるため、行政に相談をし、3か月ごとに集積場を移すことにしようということで意見が一致しました。

さあ、後は自治会で承認を得るのみです。

渋い顔をしたのはもちろん斉藤さんです。

「私は断固反対だ。私の家の前だけは、絶対ゴミ集積場として認めない。」と言い張りました。

せっかく住民の合意はできたのに、斉藤さんのような人が出てくると困ると考えた自治会は、斉藤さんに「持ち回り」に合意するよう説得を続けました。

それでも斉藤さんは大反対。

斉藤さんは以前咲子さんに言ったように

「中村さん(咲子さん)は近くにゴミ集積場があるのを知ってそこを買ったんだから仕方ない。だからその分安くなっているんじゃないですか?中村さんのわがままに付きあわされる私の身にもなってください。そんな不利益をなぜ私が受けなければならないのか。」

と猛反発し、自治会の要望を無視し続けたのです。

だったら、と自治会は斉藤さんにゴミの集積場にゴミを出すことを禁じました。

しかし、斉藤さんはそれを無視してゴミを出し続けています。

咲子さんの家と斉藤家は冷戦状態です。

咲子さんとご主人は斉藤さんのこの行為に対し、裁判所に斉藤さんが住宅地のゴミ集積所にゴミを捨てることを禁止してほしいと訴えることにしました。

さあ、この訴えは認められるのでしょうか?

結果から言うと認められると思います。

「持ち回りによって、ゴミ集積場の被害を利用している住民全体で分かち合うことが妥当」と判断されるからです。

ということは、「持ち回り」をしない斉藤さんがゴミ集積場にゴミを棄てることは認められないのです。

本当にご近所のトラブルは双方が感情的になり、異常なくらい高ぶるのです。

どこかで折り合いがつけばいいのですが。

今回のケースは、ゴミから発する悪臭とゴミの散乱によって咲子さんが住んでいる間ずっと苦しむことになるより、住民が「持ち回り」にすることにより6,7年に1回の負担で気持ちよく皆が暮らすほうが妥当だということです。

そして、斉藤さんのように負担を断固として拒否する人に対しては、集積場にゴミを出してはならないという厳しい御仕置をするべきでしょう。

さて、気になる裁判所の判断は、やはり上記のとおりでした。

咲子さんは嬉しいというよりホッとしたようです。

また、今回のことでご近所とより親しくなれたし、困ったことは言葉に出して相談することの大切さも知ったと話してくれました。

あまりにも斉藤さんのようにご近所に協力しないで意固地な態度を取ると、このようなことになってしまいますよ、きっと。

近所の困りごとは誰かが一人で背負い込むのではなく、皆で分かち合って解決するという方法がベストですよね。

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