不倫（浮気）による慰謝料請求の仕方については、直接本人に請求する方法と裁判で請求する方法があります。
多くの人は、慰謝料を請求するとなれば裁判を想像するかと思いますが、裁判を利用しないほうが良いケースもあるのです。
それは、裁判で不倫している事実を確実に証明できる材料が揃っていない場合。
裁判では証拠が全てです。
確実な証拠がなければ慰謝料は取れません。
また、裁判にしてしまうと、慰謝料の額がわずかな額になってしまうケースが多くあります。
不倫相手への慰謝料請求は、慎重に検討してから対処方法を決めることが重要です。
ここでは、不倫相手への慰謝料請求について、確実に慰謝料を取るための方法を紹介して行きます。
1. 裁判で有利に慰謝料請求をしたいならメールだけじゃ足りない！
慰謝料請求の裁判をするなら、相手との不倫に関する決定的な証拠を揃えていることが最低条件です。
証拠には様々なものがありますが、例えば、不倫相手と関係が合ったと読み取れるメールなど。
これも証拠にはなりますが、裁判となれば、それだけでは弱いです。
「不倫相手と一緒にホテルへの出入りしている写真」など、誰かみても一目で不倫関係だとわかる証拠を揃えなくてはいけません。
決定的な証拠が既に揃っている場合には、裁判による慰謝料請求を検討してよいかと思います。
2. 裁判で戦えるような証拠が揃えられない場合！裁判以外の方法で相手に制裁を与えることを検討
しっかりとポイントを抑えていけば、裁判以外でも不倫相手から慰謝料を取ることは可能です。
それでは、不倫相手から裁判外での慰謝料請求方法について紹介します。
2-1 裁判外で慰謝料請求するために必要な証拠
裁判外でも、しっかりと証拠を集めて冷静に対処すれば、相手から慰謝料を取ることができます。
パートナーの職場の人や友人などにさりげなく調査してみましょう。
また、メールなどから不倫相手に関する情報を収集してみてください。
相手に確実に不倫を認めさせ慰謝料を取るためには、必要最低限の証拠は揃えおく必要があります。
証拠を掴むためにも、パートナーに対して変わらず接してください。
確信への追求を早まってはいけません。
「不倫していることをばれていない」とパートナーが油断しているうちのほうが証拠は掴みやすくなります。
決定的なものではなくても、不倫相手が「不倫していた」という事実を認めるに足りるものを揃えましょう。
【メールやLINEの履歴】
不倫相手と一緒に映っている写真なども効果的な証拠となります。
相手との関係を証明する証拠を辛抱強く、できるだけ多く集めましょう。
なかなか不倫相手に関する証拠を自分で揃えられない場合には、探偵にお願いするのも一つの手です。
ただし、探偵を雇うとなれば費用がかかります。
費用を抑えられるようにお願いするのがポイントです。
2-2 証拠が集まったら不倫相手との交渉の準備へ～示談書を作る
慰謝料として金銭を請求する場合
不倫相手との間で、書面を交わしておくことがポイントです。
書面としては、誓約書や念書などがありますが、慰謝料を請求するのであれば、示談書を作成しましょう。
慰謝料を請求するための示談書に必ず記載しておくことは以下の３つの点です。
※不倫相手が一括で支払えない場合には、分割で支払わせることもできます。
その際には、分割についての詳細を以下のように記載してください。
１．２０１６年５月末日に金●円支払う
２．２０１６年６月末日に金●円支払う
３．２０１６年７月末日に金●円支払う
このような内容を記載した示談書を用意しておきましょう。
それほど難しく考える必要はありません。
なお、同時に、不倫相手だけでなく、パートナーに対しても一筆書かせておくべきです。
・パートナーに対しても慰謝料を請求する場合
上記示談書と同様に※３つの点を記載した示談書を取り交わしておきましょう。
※３つの点を記載
- 相手が不倫したことを認めさせる内容と謝罪についての記載
- 慰謝料の支払いと支払い方法についての記載
- 不倫関係の終了についての記載
2-3 慰謝料を請求しない場合の対処
二度と不倫をさせないためにも、以下の３点を記載した誓約書を用意して、パートナーに一筆もらってください。
① 相手と不倫したこと（不貞行為の事実）を認めさせる内容と、不倫関係を終了することを約束させる内容
② 約束を破った場合には、慰謝料の支払う旨の内容
③ 夫婦間での約束ごとなど
3. 不倫相手に請求する示談金の相場
苦痛をお金で表すことは出来ません。
しかし、相手に請求できる慰謝料請求にも相場があります。
【慰謝料の相場】
５０万円～３００万円程度です。
なお、相手の資力を見極めることが重要です。
感情任せに高額な慰謝料請求をしても、支払えない相手からは受け取れません。
3-1 裁判外で慰謝料を請求する場合の提示の仕方
裁判外で慰謝料を請求する場合、裁判で受け取れる金額を参考にして提示額を考えるといいでしょう。
例えば、裁判だと100万円が相場なケースなら200万円など。
また、「相手の出方や状況に応じて慰謝料を減額してあげる」という手段も交渉においては必要です。
不倫相手に慰謝料を支払わせるためには、一方的な主張だけでは成立しません。
慰謝料の交渉を確実なものとするために、不倫相手との交渉の舞台を用意しなくてはいけません。
不倫相手に直接連絡して、示談に応じてくれるかを確認しましょう。
不倫相手に連絡が取れないようであれば、パートナーと不倫相手が会う場所を突き止めて、現場に突撃する方法も効果的です。
相手は言い逃れできない状況となるため、示談に応じる可能性も高くなります。
・不倫相手との交渉の失敗・直接交渉することを避けられた場合の対処
「不倫相手への家族に報告して交渉」という方法も検討してみてください。
不倫相手の家族（実家住所）まで分かっている場合となりますが、家族に知られることは避けたいと思います。
脅したりすることはダメですが、相手の情報をなるべく多く集め、きちんと対応してもらうように準備しましょう。
