会社の社員旅行は強制!?欠席したらどうなるの?

「行きたくない」からという理由は通用するのか?

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最近では減ってきたものの、中にはまだ社員旅行がある会社もあることでしょう。
当たり前のように参加が義務付けられ、断ることさえできない方も多くいるようです。

しかし、実のところはどうなのでしょうか?

欠席したくても出世や面倒を起こしたくないからといった理由で嫌でも参加している方がいる一方、

「嫌だから」

「強制ではないなら欠席します」

という事を言って断ることはできるのでしょうか?

これは主人の会社での話ですが、毎年、10月に社員旅行があります。
そして、そのための旅行費用は、普段のお給料から毎月引かれ積み立てされています。

よほどの事情があれば別ですが、単純に「行きたくない」という理由では断れないとのことで、主人も毎年参加しています。

そんな中、ついにこの状況に物申す新人が現れたのです。

「これは仕事ですか?もし仕事ではなく強制ではないなら参加しません」

彼の一言に周りは言葉を失ったようです。
というのも、ここまでハッキリと「行きたくないから行かない」と言う社員はこれまでいなかったからです。

更に、これに対してある中堅社員が一言。

「何考えてんの?」

「義務だから!」

けれど、主人は「果たして社員旅行は義務なのか?」と疑問に思ったようです。

主人はこの二人の上司です。

社員旅行に物申した社員とそれに反論した中堅社員…。
この二人に対して答えを出す立場にあります。

そこで、会社の社員旅行の参加は義務であり強制できるものなのか?

それとも強制させてはいけないのか?

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社員旅行の目的・内容次第では強制できない!

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まず、この問題を考えるにあたっては、そもそも雇用している会社とその労働者の関係について知る必要があります。

そして、その関係というのは、労働契約によって成立し、労働者が負うべき責任や義務はこの契約に基づきます。

つまり、社員旅行がこの契約の範囲内かどうかで義務か否かが判断されます。

○ポイント1-社員旅行は業務に当たるかどうか?

例えば、出張のように、業務の一環として遠方に出向き宿泊することを強いられるような場合をまずは考えてみましょう。

この出張の目的は、会社に利益をもたらすことであり、労働者は会社の利益に貢献する義務がありますから、労働契約に基づく業務としての範囲内と言えます。

よって、出張を嫌がる社員に対しても、雇用者(使用者)は社員に対して命令することができますし、従業員としては従う必要があります。

そして、もしもそれに背けば業務命令に従わないことになりますから、業務のうえでもその社員を不利益に扱うことはできます。

つまり、出張のように社員旅行も、業務上必要となる目的なのかどうかの判断となるわけです。

そこで、主人の会社の場合ですが、一応「研修旅行」という名のもとに行われています。
しかし、実際のところ、やっていることは観光であり、親睦・慰安という目的だと言えます。

そうなると、明らかにこれは会社の業務ではありません。

従って、労働者の参加・不参加を使用者が強制できるものではないと言えますし、労働者も参加することは負うべき義務ではないと言えます。

ただし、他方で、会議や研修をきちんと行う社員旅行もあります。
それは会社の業務の一環となります。

すなわち、労働者には参加する義務あると考えられます。

とはいえ、このような社員旅行というのは、会社の定休日や夜間などの業務時間外に行われるケースが多くあります。

その場合、労働基準法36条(サブロク協定と言われるもの)の時間外・休日労働に関しての届けが必要となります。

これがクリアしていれば、社員は正当な理由なく参加を断ることはできません。
参加する義務があると言え、使用者は義務として命じることができると考えられます。

なお、通常業務を行っている時間内に行われる社員旅行の場合、社員には参加する義務があります。

では、これらの事情を考慮して、今回の主人の会社でのケースを考えてみると、参加を拒否した社員に対して強制して参加を義務付けることはできません

最後に、研修という目的・内容である社員旅行は別ですが、今回のような社員旅行を欠席したい場合、一つ言えることは「行きたくない」という理由ではなく、それなりの理由をつけて欠席を伝えることも社会人としては必要だったと思えます。

強制されるべきものではないとはいえ、社員旅行は社員同士のコミュニケーションを図る一つでもあり、そこでの交流が働きやすい環境作りにもつながることも多くあります。

ですから、職場の雰囲気を壊さないためにも、「行きたくないから行かない」というような理由は雰囲気を乱すことになりかねません。

特に問題が無いのであれば出来る限り参加した方がよいとも思いますが、どうしても行きたくないのであれば、上手い理由をつけて欠席を伝えることも大切ですね。

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