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外国人の方が刑事事件をおこした場合、強制退去の問題が同時におこる可能性があります。

 

出入国管理法(入管法)第24条には、退去強制処分になる行為が示されています。

 

「退去強制事由のいずれかに該当する外国人については、退去強制手続により、日本からの退去を強制することができる。」

 

犯した事件の内容や受けた判決によって、退去となるかどうかが決まります。

 

退去となる場合

 

  • いくつかの違反を重ねた

  • 起訴された



まずは起訴されないようにする弁護活動が重要となります。

 

ただでさえ日本の法律は、日本人ですらわかりづらいものです。

 

日本語がわからない外国人が自分で対応するのは非常に困難。

 

また、言葉だけでなく生活文化の違いや、勘違いからおこる問題もあります。

 

中国人の例

日本で免許試験になかなか合格できませんでした。

 

教官に1万円を渡して「よろしくお願いします」と言ったら、逮捕されたという事件がありました。

 

中国では、お金を受け取る、受け取らないは別としても、この行為が許されているのでしょう。

 

しかし、日本では「わいろ」になり違法です。

 

このように、文化の違いで悪意なくした行為によって、外国人が逮捕されることもあるのです。

 

弁護士がこの文化の違いを理解した上で弁護することで、起訴されずに釈放される可能性もあります。

 

法律だけでなく言葉や文化の違いにも詳しい専門家に弁護してもらうことが重要です。

 

外国人の方が在留の問題や刑事事件を起こした場合、まずは専門家に相談して適切なアドバイスを受けることからはじめましょう。

 

外国人の方が逮捕された場合の、強制退去も交えた問題への対処法を紹介します。

 

強制退去となる場合とは?

 

日本にいる外国人が退去強制事由にあげられている行為をした場合、強制的に国外へ退去させられることがあります。

 

どのような場合に退去となるのか説明していきます。

 

退去強制事由とは

「出入国管理及び難民認定法」(入管法)の第24条。

 

外国人が強制的に日本から退去となる事について書かれています。

 

退去自由 詳細
不法入国者

密航者
正式なパスポートが無い人

不法上陸者

正式なビザが無い人
上陸の許可がおりてない人

偽造・変造文書を作成または提供した人

不正なパスポートやビザや文書を作成
人に渡す・それを手伝った人

資格外活動者

与えられた残留資格
(日本にいるときの活動を制限するもの)以外の活動をした人

不法残留者(オーバーステー): 決められた残留期間を過ぎている人
刑罰法令の違反者

定められた一定の罪をおかした人
1年以上の懲役または禁錮の刑罰を受けた人

売春関係業務の従事者 売春に関わった人
退去命令違反者 退去命令を受けたのにまだ日本にいる人

 

上記の表の中でも、事件の内容に関わらず違反と認められただけで退去が決定してしまうのが以下の4つです。

 

1・売春に関係する行為をした場合

 

売春は刑事事件としてあつかわれなくても、売春の事実がみとめられれば強制退去となります。

 

売春をおこなった人だけでなく、客引きや場所を貸すだけでも同じあつかいとなります。

 

ただ、無理やり日本につれてこられ売春を強要させられていた場合は、退去とはなりません。

 

2・薬物事件をおこして罪が確定した場合

刑事事件として捜査がおこなわれ、罪が確定すれば退去も決定します。

 

実刑であれば刑期が終わったあと。

 

たとえ執行猶予付きの判決が出たとしても退去となります。

 

3・オーバーステーの場合

残留期間が過ぎていればすぐに退去です。

 

更新や変更の手続きを忘れていた場合も期間が過ぎていれば退去することになります。

 

刑事事件をおこし、身柄を拘束されている間にオーバーステーになれば、強制退去となる可能性もあります。

 

4・1年をこえる実刑の判決をうけた場合

 

刑務所からでた後、在留特別許可がみとめられなければ強制退去。

 

上記以外でもおこした罪の内容。

 

状況によっては退去となる場合もあります。

 

また入管法違反があれば、退去することもあります。

 

実刑1年未満の判決や執行猶予付きの判決の場合はどうなるの?

 

入管法(入管法24条4号の2)では、執行猶予判決でも強制退去の対象になるとさだめています。

 

窃盗罪等の一定の罪(粗暴犯)では、懲役、禁固以上の有罪判決を受けた者はたとえ執行猶予の言い渡しを受けても退去強制の対象となる

 

永住や定住が認められている人は、上記の場合でも退去せずにすみます。

 

しかし、実刑1年未満の判決や執行猶予付きの判決だからといって安心はできません。

 

強制退去の可能性もあると考えて対処したほうがいいでしょう。

 

外国人は起訴された時点で退去となる可能性もある

  • 他人の家に勝手に入った
  • 偽物のお金を作った
  • 偽の文書を作った
  • クレジットカードなど磁気カードに関係する違反をおこなった
  • ブランドなどの偽物を作った
  • 違法な賭博をおこなった
  • 人を殺した
  • 人に怪我をおわせた
  • 誘拐など、相手のゆるしもなく自由をうばい拘束した
  • 人をだました
  • 人を脅したり、恐怖や不安をあたえて金品を無理やりうばった

 

起訴された時点で退去となる可能性もあります。

 

上記の場合、不起訴へ向けた弁護活動が重要となります。

 

外国人が逮捕された場合!弁護活動は必要不可欠

 

日本は、他の国と比べても、外国人が逮捕されることへの配慮がたりない面があります。

 

外国人が刑事事件をおこすと、警察や検察による捜査とは別に、入管法違反の調査もおこなわれます。

 

事件にかかわる手続きだけでも2種類あるうえに、起訴されると裁判もはじまります。

 

そのすべてが日本語でおこなわれるため、日本語がわからないことがとても不利となるのです。

 

日本語が使えない場合、会話をするときに通訳が間に入る事になります。

 

意味は同じであっても他人が言うとニュアンスが違ってくることもあり、伝えたい内容との微妙なずれが生じる場合もあるでしょう。

 

捜査や調査をされるとき、通訳の微妙なズレから真実とは違った内容が伝わってしまう可能性もでてくるのです。

 

また通訳は言葉を母国語になおしてはくれますが、意味まで説明してくれるわけではありません。

 

日本人でさえ難しい法律に関する内容を外国人が理解するのは困難でしょう。

 

日本語がわからないことで必要以上の重い罰を受ける危険もあるのです。

 

外国人の刑事事件について

 

十分な経験のある弁護士のサポートを受けるべきです。

外国人事件の経験豊富な弁護士が必要

  • 事件をおこした外国人の母国語を話せること

  • 言葉だけではなく文化の違いにも理解や配慮ができること


犯罪の内容にかかわらず、どの事件の場合でも十分に経験のある弁護士が必要です。

 

また、入管法違反に対してのケアもしなくてはいけません。

 

入管法もよく理解している弁護士を選ぶとよいでしょう。