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過払金返還請求訴訟の訴状の記載事項

過払金返還訴訟を提訴する場合には、ほとんどの場合は弁護士に依頼します。

 

訴状についても、弁護士が作成しますので、本人は、ただ任せておけばよいわけですが、一応、訴状のあらましを知っておいた方が良いので、以下に、貸金返還訴訟の訴状の記載事項について、述べていきます。

 

なお、実際の裁判では、被告である貸金業者が、原告の過去の取引履歴の開示に応じない場合もある、ここでは、被告がその開示に応じた場合を想定します。

当事者の表示

被告となる貸金業者の商号、住所、代表者氏名を記載します。

 

これらは、被告の登記事項証明書を入手し、それから写します。

 

なお、借入時と提訴時で、被告の名称が違っている場合には、その変更を証明する書面も用意しておきます。

 

例えば、商号の変更があった場合の、登記所が発行する履歴一部事項証明書などがこの書面に該当します。

請求の趣旨

請求の趣旨とは、簡単に言えば、被告である貸金業者に、本来は払う必要のない利息を支払ってきたのだから、その余分に支払った利息の返還を請求する、ということです。

 

取引歴から、利息制限法の上限額による利息を計算し、実際に支払った額と、計算された額の差額を、被告である貸金業者の不当利得として、返還を請求します。

 

実際には、「被告は、原告に対し、金○○○○○円(過払金及び取引期間中に発生した利息の合計額)、及び内○○○○円(過払金本体の金額)に対する支払済みまで年5分の利息を支払え」と記載します。

 

なお、この金額の請求に加えて、弁護士費用を被告が負担することと、仮執行宣言を付与することも、併せて請求します。

 

 なお、仮執行宣言とは、財産上の請求権に関する裁判に関し、判決確定前でも、その判決に基づいて、原告が被告の財産に強制執行することを、裁判所が許可する旨の宣言のことです。

 

この宣言が付与されていると、原告が勝訴したが、被告が控訴した場合でも、原告は、被告の財産に強制執行ができます。

請求の原因について

原告が、被告に対して財産上の権利を請求できる法律上の根拠を説明します。

 

過払金返還請求の場合、被告である貸金業者が原告から受け取った金銭の一部が、民法703条に規定する不当利得に該当するため、その返還を請求するということになります。

 

具体的には、@被告の利得が法律上の原因がないことA利得の発生B損害の発生C利得と損害に因果関係があることを証明します。

 

まず@については、取引履歴から、利息制限法の上限利息に基いて計算した弁済額を求め、その金額と原告が被告に弁済した金額を比較し、後者が前者を上回れば、被告が、違法に高額の利息を請求して、利益を得ていたことになります。

 

利息制限法の上限利息に基づく弁済額、実際の弁済額、後者が前者を上回ること、この3点を証明できれば、@の証明となります。

 

また、ABCについては、実際に原告と被告の間で、継続した金銭の貸し借りがあったことを主張すれば、証明になります。

 

なお、過払金について、取引終了時から支払時まで年5分の利息を請求するためには、被告が悪意である必要があります。

 

この場合の悪意とは、被告が、原告に対して、請求する利息の額が、法律違反の利率であることを知っていて、それを請求したということです。

 

この証明は、最高裁判決19.7.13で、特段の事情がない限り、消費者金融における貸金業者は、利息制限法の上限額を上回る利息を請求した場合には、請求利息が違法な利率であることを認識して請求してものと推定する、とありますので、この判決を引用します。

添付書類について

訴状には、普通は、立証が必要となる事由につき、証拠となる文書の写しなどで重要なものを添付しなければなりません。

 

過払金返還請求訴訟では、過去の金銭の貸し借りの履歴(取引履歴)や、利息制限法による利息により再計算された弁済額の計算書(引き直し計算書といいます。)などがこれに該当します。

 

この取引履歴の開示に被告が応じており、この履歴については、立証の必要はありません。ですから、これに該当するのは、引き直し計算書のみです。

 

その他の添付書類は、訴状の副本、被告の商号や本店所在地を証明する資格証明書、弁護士への委任状、などです。

 

上記のようにたくさんの添付書類を準備する必要があります。
しかし、実際に書類作成を何度も経験している人いないのだと思います。

 

これらを自分自身ですべて行おうとすると、とても難しく大変なことです。
なので、詳細や作成の手順など、過払い金返済の経験の多い弁護士に一度相談しましょう。

 

あなたの現在の状況を相談することで、全体の流れを把握でき、正しい方法で解決していくことができます。
まずは過払い金請求の専門家に相談しましょう!

 

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