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慰謝料請求について

過払金返還訴訟においては、当然のこととして、過払いとなった弁済額とその利息を請求できます。

 

それ以外にも、次のような慰謝料と弁護士費用を請求できます。

 

 (1)違法な取り立てについての慰謝料請求

 

貸金業者の違法な取り立て行為により、債務者の平穏な暮らしが脅かされた場合、または、債務者の通常の業務に支障をきたした場合、それに対する慰謝料を請求できます。

 

違法な取り立てとは、保険金での返済を強要する、継続反復して電話やFAX、訪問などを繰り返す、債務者の立退きの要求に従わない、などの貸金業者の行為が該当します。

 

 (2)取引履歴不開示に対する慰謝料請求

 

過払金請求訴訟の債務者が、相手方の貸金業者に対して、過去の取引履歴の開示を求めた場合、特段の事情がない限り、貸金業者はこの求めに応じなければなりません。

 

特段の理由なく、貸金業者が、この債務者の要求に応じない場合には、債務者に慰謝料請求権が発生します。

 

なお、取引履歴のような取引経過等の基礎となる取引帳簿は、貸金業法施行規則によって、契約ごとに、その契約による取引の終了時から3年間、保存しなければなりません。

 

取引終了時から3年を経過した後に、過払金請求が提訴され、貸金業者側がその履歴を廃棄していた場合は仕方ありませんが、3年経過後も、貸金業者がその履歴を保管している場合には、その開示に応じる義務があります。

 

したがって、この場合でも、貸金業者が開示を拒めば、慰謝料の請求が可能です。

 

 (3)過払金請求に対する慰謝料請求

 

貸金業者が、利息制限法上の上限利息を超える利息を請求し、債務者が、それを弁済し続けた場合、貸金業者の請求は、制限利息を超える部分が元本に充当され元本がなくなるまでの間は、債務の一部が存在しないものに対する利息の請求であり、超過利息の充当により元本が消滅した後は、債務が存在しないものに対する利息の請求です。

 

いずれも、不法行為となります。不法行為となる以上は、その請求により債務者が苦痛を受けた場合には、慰謝料を請求できます。

 

 (4)過払金請求のための弁護士費用

 

過払金返還訴訟は、通常は、弁護士に委任して行います。

 

この費用は、裁判において、相手方の貸金業者に、その支払を求めることができます。

 

民法704条に、「悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、これを返還する義務を負う」とあります。

 

この規定により、まず、貸金業者が、過払金を返還する際に、過払金自体の返還に加え、取引終了時から支払時までの期間について民事法定利率年5分の利息を支払う義務が生じます。

 

そして、その訴訟の提起に費やした弁護士費用も、同条後段において返還する義務を負う損害に該当します。

 

この弁護士費用も、相手方に請求できすことになります。

 

 (5)慰謝料請求のための弁護士費用

 

違法な取り立てや取引履歴の不開示に対する慰謝料を請求する際に、その請求を弁護士に委任した場合、その弁護士費用も、相手方に請求することができます。

 

この弁護士費用は、民法709条の「不法行為に生じた損害」に含まれ、不法行為を行った者は、その損害を賠償する責任を負うからです。


弁護士費用

最後に、これらの慰謝料や弁護士費用はどれくらいかといいますと、もちろん個々の裁判においてケースバイケースですが、判例からおおよその水準は明らかになります。

 

その水準は、慰謝料が概ね10万円から20万円程度、弁護士費用が5万円から20万円程度です。

 

この水準は、被害者である債務者の救済という観点からは決して十分な金額とは言えません。

 

しかし、裁判において、相手方にプレッシャーを与え、裁判を有利に展開するためには、金額の多寡にかかわらず、請求しておいた方がいいでしょう。

 

ちなみに、弁護士費用については、弁護士費用の支払が実際にあったことを証明しなくても、請求が認められています。

 

支払いがあったことを証明しなくても、請求できるということは
弁護士に頼まずに、過払い金請求を行えば得なのではないかと考える人もいると思いますが。

 

請求までに様々な、書類や証明が必要になります。
なので、弁護士に依頼し結果的に適正な金額を請求できると考えれば、弁護士に依頼することが最善の手段です。

 

過払い金に関して無料で相談できる窓口も多くあります。
まずは、弁護士に相談して、あなたの場合「どのくらい過払い金の請求ができるのか」それに伴う「費用」を把握しましょう。

 

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