
繰り上げ返済の効果とは?
繰り上げ返済と聞くと、有効なものという認識をされている方がいらっしゃいます。
しかし、その利用には注意が必要です。
住宅ローンを借りている人であれば、利息については知っているところかと思いますが・・。
一応確認のために、簡単に説明しておきます。
例 2000万円を借り入れした場合
2000万円だけを返済すればいいという事ではありません。
そこには、利息が発生します。
支払う利息額は、借入期間、金利で決定します。
返済期間20年間、金利3%(固定)の場合で計算してみます。
期間 | 金利(年) |
月々返済額 |
---|---|---|
1?20年 | 3%(固定) | 110,920円 |
毎月110,920円を返済期間が20年なので、240回返すことになります。
110,920×240=26,620,800
26,620,800円を返済することになりますね。
なお、6,620,800円は20年間の3%利息支払分となります。
これは、返済予定表を見れば分かることです。
お持ちであれば、確認してみてください。
毎月返済額の内訳が元金の返済分と利息の支払分になっていると思います。
この住宅ローンの利息について、ご理解いただけたでしょうか?
そのうえで、「繰り上げ返済とは?」について説明させていただきます。
繰り上げ返済とは
毎月の返済額とは別に返済をすることです。
例 浮いたお金をローンの返済にあてたい場合
- 宝くじで100万円あたったから
- 臨時収入で100万円が出た
当然100万円を返済すれば、何かしらの効果が得られます。
利息が減ること!
利息を減らす一番簡単な方法は借入額を減らすことです。
100万円の繰り上げでローンの残元金を減らせば、当然利息が減ります。
しかも、返済スタートから早々に繰上げ返済を行うほうが効果は大きくなります。
余裕のある計画が重要
繰り上げ返済には2種類あります。
期間短縮方式
字のとおり、返済期間が短くなりますので支払う利息が少なくなります。
なお、毎月の返済額(ボーナス加算額)は変更しません。
返済額軽減型
残りの返済期間は変わりません。
毎月の返済額(ボーナス加算額)が軽減されるため、支払う利息も少なくなります。
どちらの方式で繰り上げしたほうがいいのか?
100万円の繰り上げ返済をした場合
「期間短縮方式」と「返済額軽減方式」では、利息軽減効果に違いがでます。
そこで、それぞれの目的からどちらを選ぶかを判断しましょう。
期間短縮方式を選んだほうがいい人
- 総返済額を効率的に減らしたい
- 早期に完済したい
返済額軽減方式を選んだほうがいい人
- 将来に備えて家計の支出を調節したい
- 今のままの返済が負担
- 定年後の収入減に備えたい
余裕のある計画が重要
繰り上げ返済は、利息軽減効果があるものの、その効果だけを狙って利用するのは危険です。
金銭的に余裕があるならば、前倒しをして支払っておくことはお得になります。
しかし、その際には十分に検討をしてください。
- 給料が上がった
- ボーナスが出る職場に転職した
上記の理由の場合には、注意してください。
今の時代、収入が上がることもあれば、下がることやボーナスがカットされることも当然あります。
その収入が右肩上がりで増えていく保証はどこにもありません。
少し余裕ができたからと、 繰り上げ返済にまわしてしまうのは非常に危険です。
将来を見据えて、余裕のある計画が重要です。
また、金融機関によっては、下記などの条件があるケースもあります。
- 指定の繰り上げ返済金
- 指定日でないと繰り上げできない
- 手数料が必要
繰り上げ返済をお考えの場合、まずは金融機関に確認をしましょう。
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